体験ダイビングであれば、ライセンスを持っていなくてもダイビングすることができますが、ライセンスを持っていれば潜れる深さや時間が違うので、より一層海の魅力を感じることができます。今回は、ダイビングのライセンスを持っていると、持っていないのでは、どういった違いがあるのかをご紹介したいと思います。
一度取得すれば一生有効なダイビングライセンスについて一般的に「ダイビングライセンス」と呼ぶことが多いのですが、正しくは「Cカード」が正式名称です。Cは認定を意味する「certification」の頭文字Cを指します。
ダイビングを行うためには国家資格はないのですが、民間の指導団体が「Cカード」を発行しています。
Cカードは、指導する団体が定めた講習を受け、ダイビングに必要な知識や技術を習得していることを示す証明書です。
そのため、ダイビングショップでダイビングを申し込む場合はCカードの提示を求められます。Cカードがないとダイビングに必要なシリンダーのレンタルができません。そのため、Cカードを持参していないとダイビングができません。これは世界各国の海で共通です。さまざまな種類があるダイビングライセンスダイビングライセンスを発行している指導団体は世界中に数多くあります。日本だけでも30団体以上あると言われています。
さらに指導団体ごとに認定のランクがあり、活動できる幅や楽しみ方に違いがあります。
クレジットカードもさまざまな種類があり、お店によって利用できるカードと利用できないカードがありますよね。ダイビングのCカードも同じで、世界中のダイビングショップによって利用できるCカードと利用できないCカードがあります。
また、Cカードを発行している団体の中でも、どの団体にも属さないダイビングショップのオリジナルのカードもあります。そのショップでダイビングをする場合は問題ありませんが、旅行先や海外では通用しないことがあります。
世界で通用するCカードを発行している団体は、PADI(パディ)、NAUI(ナウイ)、SSI(エスエスアイ)、BSAC(ビーエスエーシー)、CMAS(クマスorシーマス)があります。
PADI、NAUI、SSIは米国に本部があり、BSACはイギリス、CMASはフランスにあります。基本的なプログラムはほぼ共通しているのですが、それぞれに違いもあります。
最もメジャーなCカードの発行団体はPADIです。PADIは世界9カ国(日本を含む)にオフィスがあり、180の国と地域に13万人の個人会員と、5300のダイブセンターやダイブリゾートがある世界最大のダイビング教育機関です。世界のダイバーのうち約70%が、PADIのCカードを取得していると言われています。
PADIは、教育プログラムで充実していることや教材、コース開催の基準が世界で統一されていて、指導内容もしっかり管理されていることが特徴で、世界的にも信頼の厚い団体です。ダイビングライセンスを持っているのと持っていない違いダイビングライセンスを取得しなくても、ダイビングがしたい場合は、毎回体験ダイビングをすることはできます。
ライセンスを取得するための費用は不要ですし、インストラクターが常にサポートしてくれます。しかし、体験ダイビングでは潜れる深さはおよそ5m、時間は約30~40分が一般的で、範囲や時間に制限があります。
「もっとあっちの景色が見たい」「いろいろな海の生物とふれあいたい」と思っても、体験ダイビングの範囲ではできないことも多いのです。
ライセンスを取得することで、思う存分海の世界を楽しめるようになります。初級のライセンスのオープンウォーターダイバーは、18m以内でのダイビングが可能です。
体験ダイビングより深く海の中を潜ることができる上に、インストラクターと一緒でも移動できる距離が長くなるので、スイスイと海の世界を自由に動けるようになります。
水深が深くなると魚の種類も増えるので、興味のある魚がいたら、その動きに合わせて追うこともできますし、いろいろな方向から観察するなど、さまざまな楽しみ方ができます。
ライセンスを取得することで、ダイビングの知識や技術を身につけることができるので、ダイビングに自信が持てるようになります。過信はよくありませんが、自信を持つことで落ち着いてダイビングを楽しめるようになります。
もちろん、体験ダイビングでも器材の使い方や簡単な「ハンドシグナル」という水中のサインを覚えていただきます。これは、急なトラブルが起こった時への不安は少なからず誰もが持っているからです。
また、海外ではライセンスを持っていない場合は、シュノーケルしかできないケースも多いようです。器材がなくてもCカードがあればダイビングができるので、海外の海を堪能することができます。
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